「ちょっと変わった」店員を見つけて、自分に合ったスキー用品を見つけていただきたい

2021.02.22

スキーのアドバイザリースタッフとして、主にウェブを通じてお客さまにスキー用品の説明やアドバイスをしています。

スキーとの出会いは小学校3年生くらい。ボーイスカウトのスキー訓練です。家族は誰もスキーをやっていなかったのですが、毎年やっていくうちにその面白さにどんどんハマっていきました。体が大きかったこともあり、あまり足が早いとは言えなかったのですが、スキーだと早く滑れて、それが楽しかったんです。スキーと出会えて幸運だったと思います。
大学時代にはもうどっぷりで、インストラクターをやって朝から晩まで滑っていましたし、テレビでスキーヤーが滑降する映像だけを流す番組を飽きずに観ていました。
面白いし、かっこいい。このスポーツを世の中にもっともっと知らしめたい!という思いでヒマラヤに入社しました。今もその気持ちに変わりはありません。

たくさんのお客さまとお話しする中で感じるのは、ぜひ、その時々の自分に合った道具を選んでいただいて、長くこのスポーツを楽しんでもらいたい、ということです。
どうしても初心者の方はウェブの画面で商品をチェックして選ばれるケースも多いのですが、やっぱり実際に触れてみていただきたい、というのが本音ではあります。
始めて間もない方は扱いやすいスキー板がいいと思うのですが、扱いやすい、と一言で言っても扱いやすさと安定感って、実は微妙なバランスの上になっているものなんです。
また、価格で選ぶのももちろん一つの基準ではありますが、もともと安いものと、型落ちで安くなっているものなど、その商品の背景も理解して上手に買っていただければと思います。同じ板でも、乗る方の体重などによってフィーリングは変わりますし。

一般的に、速く滑る方は堅い板を好まれます。ただ、それを乗りこなすには筋力や遠心力に耐える体幹も求められます。また、滑りたいスタイルによって板のしなりかたなどの特徴を理解して買うことによって滑り心地は格段に違って来ます。そうして自分なりの理想の滑りを体感できた時の感動がスキーを長く愛してくれるきっかけになるはずなので、道具選びのアドバイスはいつも真剣です。はい。ウェブでのお問い合わせでも、なんどもお客さまとやりとりをすることが多くあります。

できれば多くのお客さまに試していただきたいのが、試乗会や受注会です。
私たち、こだわったスタッフは、2月に行われるさまざまなメーカーの展示会、販売店向け試乗会に参加し、1台でも多くのモデルをテストし、そのフィーリングを持ち帰ってきます。その情報をもって、3月に一般のお客様向けに開催されるヒマラヤ試乗会で、お客様へ情報の発信をしていますので、自分に合ったものを探す絶好のチャンスです。

また、オガサカという日本のメーカーが6月から7月に行う受注会では、反応の早さ、硬さなど、基準を満たした材料の中から、好みにあった材料をチョイスして、スキーを作ってくれるサービスを無料で行っています。一般にスキー板は商品の個体差をできるだけ小さく収めるために複数の材を合わせて作るのですが、この受注会で自分の好みを伝えることによって、自分だけの一台が手に入るわけです。
私自身も今までに35台くらい買いました・・・。今手元にあるのは29台。並べて飾ってあります。それを眺めるのがまた幸せなんです。まあ、「変わっているなあ」なんて言われますが、ぜひ、スキーショップにはそうした「ちょっと変わった」店員さんがいるはずなので、そうした人を見つけていろいろと相談すると、きっと素晴らしい用具を薦めてくれますよ、きっと。

スキーという素晴らしいスポーツをより多くの人に楽しんでもらうために、私自身も地球の温暖化や環境の保全などに関心を持つようになって来ています。
スキー板用のワックスも自然環境に配慮したものが出て来ていますし、それを組み合わせて、どう最高の滑りに持っていくかにも拘って色々とやっています。ワックスの剥がし方にも塗り方にも色々とコツがあるんです。もちろんビンディングの調整とかにも。ああ、話し出すともうキリがありません。ぜひ、スキーが好きな方、興味のある方とたくさん語り合いたいですね。スキー場で私を見かけたら、ぜひ声をかけてください。

教えてくれたひと:成田 英樹さん株式会社ヒマラヤ スキープロアドバイザー

カラダは大きいけれど、スキーのことは細かく、とにかく丁寧に、そして子供のように楽しみます。