流行る前にやるのがおすすめ!?
近場にある冒険;パックラフティングの魅力。

2020.06.24

パックラフティングとは、空気を入れて膨らませるカヌー(ラフトボート)を担いで山の中に入り、渓谷を下るアドベンチャー要素も加わったスポーツです。カヌーの形をした浮き袋を想像して貰えば良いですね。軽いので、担いで電車にも乗れますし、歩いて山深い渓流までたどり着くことができます。

いわゆるカヌーと違って、膝くらいの深さの水深でもオッケーです。それから、始めるのに特別技術も必要ありません。先ほど言ったように、浮き輪みたいなもんですから、膨らませて座れば、だれでも始めることができます。膨らますのだって、手のひらに入る大きさの携帯用の電動空気入れが今はありますので、それを使って3分くらい。本当に手軽なんです。

最初に言っておきますと、僕自身は練習や努力をする、ということがあまり得意な人間ではない、と思っています。パックラフティングに出会ったのは、「ワクワクドキドキするスポーツ体験がしたい」という単純な想いからです。
学生時代はいわゆるバックパッカーで、ガイドブックを片手に世界中を歩き回りました。でも、経験した人ならわかると思うんですが、現地に行ってみるとガイドブックに書いてあることと全然違うじゃん!ってことが結構あります、よね?僕の場合はそれが本当に楽しかった。ドキドキワクワクしながら知らない場所を訪ねていくのが好きだったんです。

社会人になっても同じように旅をしたり、山にも登ったりしたのですが、情報の精度があがり過ぎていて(?)、「え!?」という思いを経験することがなくなってきて、なんだか事前に仕入れた情報を確認しに行っているような物足りなさがあったんです。
そんな時にふと思ったのが「富士山の情報は巷にあふれているけれど、裏山の情報ってあまりないよな」ということです。岐阜はご存知通り自然に恵まれ、高速道路を1時間走れば山の入り口。1時間半で渓谷のいいスポットがある。3時間走れば日本アルプスです。せっかく岐阜で暮らす以上は水遊びしないともったいないよな、と考えていたこともあって、これだ!と以前アウトドア雑誌で見かけたアメリカ製のラフトボートの写真を思い出したんです。

渓谷の川を下るので、安全を考えると複数人で行動すべきだと考え、さっそく仲間二人を巻き込み、アメリカからラフトボートを入手しました。
アメリカ本土やアラスカでは盛んなようですが、日本で認知されてきたのはまだ数年、という認識です。だから、まだまだ情報も少ない。ふふふ、それが、いいんです。僕らと同じ考えの愛好者が多いせいか、みなさん川を下っている写真はネット上で公表していますが、場所の詳しい情報は出していないケースが多いですね。面白いでしょ?同じ思いでいる仲間への礼儀かも、なんて勝手に思っていますので、僕らも写真は上げますけど、場所の情報はかなり限定しています。

新しいポイントへは、インターネットの地図情報で目星をつけて仲間と出かけます。山道を抜けて、目指す川に出会った時。そしてその川にボートを下ろしてすべりだし、思いもかけない光景やギャップ(川の段差)に出会うと、あのドキドキワクワクが蘇って、楽しくてたまらないです。
とは言え、安全には気をつけなくてはいけませんので、一つのギャップを超えると一度ボートを岸につけ、歩いて川辺を歩いてその先がどうなっているのかを確認します。だから車だと15分ほどで行ける距離を1日かけて下る、なんてこともしょっちゅうです。
一度、川沿いで鹿を食べている熊を見つけたことがありました。僕らに気がつくと熊は崖をすごい勢いで登って逃げて行ったんです!その時は興奮しましたけど、帰りにまた同じところを通らなくてはならず、かなり緊張しましたね。
時には、一泊して楽しむこともあります。そんな時は、このラフトボートを裏返せばベッドになります。その上に寝袋を置いて潜り込めばとても快適。僕はいろいろなギアを工夫して小さくまとめることも好きで、寝袋やレインウェアも持ち運びに便利なようにしています。

そんなわけで、あまりパックライティングをみなさんやりましょう!とはなかなか言いにくいのですが、、、女性でも多くの方がやっていますし、とにかく楽しいです!
そうですね、パックラフティングが人気になって情報が溢れてしまったら、また別のドキドキワクワクを見つけて、またご紹介することにします。
とにかく、スポーツでもなんでもそうですけど、思いついたことをやるかやらないか、それだけで大きな差が出ます。一歩踏み込んで、楽しんでみてください。あ、勧めちゃった。

教えてくれたひと:鈴木 涼平さん株式会社ヒマラヤ 店舗開発チーム

ずっとワクワクする為に、自分にとってのドキドキと興奮を毎日毎日探してます。