タイトル：GOAT SUMO
出版社：TASCHEN
20世紀のアイコン、最も有名なアメリカ人の一人、モハメド・アリ。リング上での姿は世界を熱狂させましたが、それだけに留まらず、リングを降りた後にも世界で大きな影響力を持ち続けました。多くのスポーツ選手が競技の枠を超えて彼を師と仰ぎ、著名写真家や一流の映画監督が彼の姿を追い、彼の言葉はミュージシャンたちの胸を揺さぶりました。スポーツの枠を超えて影響を及ぼした数少ないスポーツ選手と言えます。
アリについての本は世界中で数多く出版されていますが、その中で圧倒的な存在として評価されているのが『GOAT』。この本は4年の歳月をかけて制作され、約3000枚以上の写真、50年に及ぶ期間から抜粋されたインタビューや記事が約800ページに収録されています。
内容はもちろんのこと、圧倒的なのは本のサイズです。重さは34kg、本を開いた時のサイズは全長1メートル、2箇所設けられた観音開きの図版は全長2メートルにもなります。一般的な本とは比較にならない突出したサイズは、歴史におけるアリの存在感と影響力を象徴するものでもあるでしょう。
タイトルの『GOAT（ゴート）』は「the greatest of all time（史上最高の）」を意味するスラングです。1970年代にアリがこの言葉を好んで用い、1990年代にアリの妻が頭文字を取った「G.O.A.T Inc.」を設立しましたが、「ゴート」とは発音されていませんでした。2000年にヒップホップミュージシャンのLL Cool Jが歌詞で「ゴート」と発音したことをきっかけにスラングとして用いられるようになり、現在ではラップの歌詞として、またサッカーのコミュニティでも使われるスラングとして定着しています。
427 Sports Advocators’ Library
『世界一のスポーツの伝道者となる』ビジョンを実現するために、ヒマラヤ本社内に設けられたプライベート図書館。世界中から集められたスポーツとスポーツ文化に関する本やグッズを所蔵。非公開。
