今、この瞬間の過程を楽しむ。それが僕のスポーツ

2021.03.15

兼松 政志MASASHI KANEMATSU

所属:ヒマラヤ ピエリ守山店
専門:登山
スポーツ歴:登山約10年、スノーボード・バックカントリーも含めた山遊び約25年

途方もない時間経過が作り出した場所へ

登山をしていると今までに見たことのない、感じたことのない非日常的な光景や体験に巡りあうことがあり、とても魅力を感じています。標高3,000ⅿの場所がかつては海だったり、噴火によりできた山あれば、湖もある。数万年前の氷河によって削り取られ出来た地形。そして、100万年前の地殻変動で隆起した山々を歩き、数万光年も離れたところにある星の光を数万年後の今、見ている。そんな途方もない時間経過が作り出した場所に、自分の足で歩いて行き、その光景が見られ、その場所に立てるということが楽しくてたまらないのです。その光景は季節によっても、天候によっても、時間によっても変わります。二度と同じ景色は見られないことも魅力の一つです。その様な空間に取りつかれているという感覚に近いのかもしれません。

楽しさは自分の足で歩いたからこそのご褒美

ぜひ、より多くの方に楽しいと感じるスポーツやアクティビティを体験してみてほしいと思っています。初めは上手くいかないと思いますが、その中で少しでも楽しいと思える何かを感じたらきっと次はもっと楽しい出来事が待っているはずです。

僕は自分自身で体験したことは長く強く記憶に残っていますが、テレビや動画で見た映像はあまり記憶に残っていません。登山がテーマのテレビ番組等をみる機会は多いのですが、放送が始まってしばらくしてから実は再放送で見るのは2回目だったと気づく、なんてことがよくあります。
登山歴が長くなってくると、訪れるのが2回目3回目の山も増えてきます。毎年2回訪れる山もあります。不思議なことに回数を重ねて行くほうが楽しいと感じます。前回気づかなかったことを見つけたり、季節の違いを景色と肌で感じたり、植物の変化を感じたりと同じ山でも前回気づけなかった楽しさを感じることができるのは自分の足で歩いたからこそのご褒美だと思っています。

山歩きはそれぞれに楽しみや価値を与えてくれます。誰もが自分の歩けるコースを選んでそれぞれのペース、価値観で楽しめます。一度でも楽しいと思ったらそれは一生涯楽しめると思います。

数えきれないほどの最高の瞬間を知っている

あなたにとってのスポーツの最高の瞬間はどんな時か?という質問を受け、答えを考えてみました。高校時代はラグビーをしていたということもあり、ワールドカップで日本代表がアイルランドに勝利した瞬間かなとも思いましたが、しっくりきませんでした。その試合に関わった選手と関係者にとっての最高の瞬間を目撃しただけであって僕にとっての最高の瞬間ではないということだと思います。

その後この質問を山に登りながら考えてみました。すぐに出てきた答えは「今」「この時」でした。登っている最中も、山頂に立ったときも、朝焼けの中にいるときも、真っ赤に染まる夕日を見ているときも「今」「この時」を最高と感じられます。僕のスポーツに勝敗はありません。結果よりもその過程をどれだけ感じ取れるかが大事だと思っています。僕のスポーツにはタイムや順位はありません。その過程が楽しめる速さでのんびりと歩きたいと思っています。僕の最高はすぐに書き換えられます。今では数えきれないほどの最高の瞬間を知っています。


ピエリ守山店ってどんなお店?

滋賀県内最大級のショッピングモール「ピエリ守山」の1Fにあります。琵琶湖を取り囲むように走る湖岸道路沿いに立地していて、湖岸道路周辺は公園・キャンプ場などのほか、ランニングコース、サイクリングコースとして人気があり、特に週末は県外からも大勢の方々が訪れています。

ロードバイクのために坂道検索中

ここ数年間はロードバイクにも楽しさを感じています。上り坂を走るヒルクライムが特に好きです。乗鞍スカイラインなどのメジャーな坂道を事前準備しながら挑戦するのも楽しいですが、名前も無いような街の坂道も見つけたら思わず上ってしまいます。次はどこに行こうかとルートの設定をしている時間も楽しいですね。引越しをする度に家の近くに楽しそうな坂道がないか検索してしまいます。ロードバイクでも上っていますね。スノーボードにどっぷりとはまっていたころ、リフトを使って楽に上っていた反動なのかもしれません。